親から引き継いだ「9億円の借金」が免除された…これは一時所得? 最高裁で注目の判断
亡くなった親から、なんと9億円もの借金を引き継いだ。ところが、その借金がある日チャラになった──。普通なら「助かった」と胸をなで下ろす話ですが、そこに税務署から「一時所得なので税金を払ってください」と通知が来たら、どう感じるでしょうか。先日、まさにそんなケースで国と納税者が争った訴訟に、最高裁が判断を示しました。
報道などによれば、ある男性の父親が保証人となったことで金融機関から16億円の借金の支払いを求められました。のちに「6億円あまりを分割で払えば、残り約9億7000万円は免除する」との和解が裁判で成立します。その父親は大半を支払ったところで亡くなり、男性と母親が残った借金を相続。2016年に残りを払い終えたことで、約9億7000万円の返済義務が免除されました。これに対し税務署は、免除で得した分は「一時所得」に当たるとして所得税を課したのです。
ここで知っておきたいのが、二重課税を避けるルールです。所得税法には、相続で取得したものには所得税をかけない、という規定があります。簡単に言えば、相続税をかけた同じ価値に、重ねて所得税までかけてはいけないという趣旨です。借金が免除されて得をすれば、ふつうは所得税の対象になります。問題は、その「得」を相続でもらったものと見るかどうかでした。

















