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増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

萩本欽一〈34〉私の“運”論 大谷翔平のカネを使い込んだ通訳に「小さな声で『ありがとう』」

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大谷結婚の一報に「ダメだよダメダメ」

萩本「大谷翔平はよく見ます。この人だけね、運じゃないなって思った。私の長い〝運論〟の歴史をね、ぶっ潰すやつが出てきたんですよ。運じゃない。努力の仕方だな。でもね、一方で、大谷は〝絶対にコケる、絶対にコケる〟って思って見てた。あんなにお金もらっちゃったらね。俺、大谷にね、金銭的な事件が起きるんじゃないかって心配してた。うまくいきすぎだもん。おしたらね、事件が起きた。でも、そこに運が出たんですよ。自分は何でもないのに、通訳の水原一平くんがね、お金を持ってっちゃった。だから俺ね『一平は偉い!』っつったの。あれがなかったらね、大谷は3割打ってないね。ちゃんとね、一平がチャラにしてくれたから打てた。自分の野球にね、不運を一つも寄せてないってとこが、これが彼の人間の大きさだね」

増田「一平さんサマサマですね」

萩本「私は大谷に金銭的なトラブルがやってくる。これはまずいぞ、怖いな。それが野球の命取りにならなければいいなと思ったら、水谷一平が出てきて『よくやった!』。これで大谷翔平チャラだよ。世間の前では絶対に言えないような話ですけどね。俺からすると大谷ってすごい。自分の野球に一切関係ないとこで水原一平がやってくれたから。不運が何も起きない」

増田「世間が考える軸とは全く違いますね」

萩本「はい。私には世間では言えない意見が多いんですよ。小さな声で、水原一平頑張れって。やったことはひどいんだけど、大谷の野球を邪魔しないでくれてありがとう、と心の中で言いました」

増田「まさに不運を持っていってくれた」

萩本「そうしたら大谷がね、今度は結婚するっていうんだよ。これはダメだ、もうダメだよ、ダメだよ、ダメダメって思った。幸せすぎるもん。運が逃げちゃうと思った。そしたら、そこに動物を入れたんだよ」

増田「犬ですね、デコピン」

※デコピン:大谷翔平夫妻が飼っているコーイケルホンディエ種の犬。2023年9月から飼い始め、12月のドジャース入団会見で「デコピン」という名前が公にされた。大谷自身はさらに縮めて「デコ」と呼んでいる。

萩本「そうなんですよ」

増田「あまりに幸せすぎるから家族に何か起こると」

萩本「そう。そうなの」

(つづく=火・木曜公開)

▽はぎもと・きんいち 1941年、東京都生まれ。高校卒業後、浅草での修行を経て、66年にコント55号を結成。故・坂上二郎さんとのコンビで一世を風靡した。その後、タレント、司会者としてテレビ界を席巻し、80年代には週3本の冠番組の視聴率がすべて30%を超え、「視聴率100%男」の異名をとった。社会人野球「茨城ゴールデンゴールズ」の初代監督、2015年には73歳で駒澤大学仏教学部に入学するなど挑戦を続け、25年10月にスタートしたBS日テレ「9階のハギモトさん!」は今年4月からSEASON3に突入した。

▽ますだ・としなり 1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

【連載】増田俊也 口述クロニクル「茶の間を変えたコメディアン 欽ちゃんのぜ~んぶ話しちゃう!」

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