旧芸名「悠木千帆」をオークションで売った樹木希林

公開日: 更新日:

■1977年4月

 4月1日、日本教育テレビ(NET)が全国朝日放送株式会社、通称テレビ朝日と社名を変更した。NETは当初教育専門局として設立され、50%以上の比率で教育番組を放送していたが、その後、総合局免許が交付され、一般のテレビ局になり、5億4000万円の費用をかけて、新社名実施プロジェクトを行っていた。

 社名変更に伴い、テレビ朝日誕生記念特別番組「わが家の友だち10チャンネル徹子のナマナマ10時間半」も放送され、番組内のコーナー“にんげん縁日”では坂上二郎や野坂昭如らが参加してオークションが行われた。

 社名変更に合わせたというわけではないが、そこに芸名の「悠木千帆」を出品したのが樹木希林(当時34)。当初は住んでいる家を売ろうかと思ったというが、番組では「わたしゃ(坂上)二郎さんのように歌も歌えないし、売るものが何もないので自分の名前を売っちゃう。買う人がいたら50円でも100円でも」と芸名を売り出した。

 このことは放送前にスポーツ紙で報道されており、つかこうへいは電話をかけて、「もったいない。200万円でボクに売ってよ」ともちかけたという。しかし、「つかさんに買ってもらったんじゃ、セリにもシャレにもならない」と予定通り番組オークションに。局には「悠木千帆という表札を押し売りよけに」「ペットの名前に」「とんかつ喫茶に」「中古車センターに」「足のウオノメの名前に」など多くの入札電話も入った。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」