笑い飯・哲夫が振り返る 型破りな“売れっ子家庭教師”時代

公開日: 更新日:

 2010年のM―1グランプリで優勝した「笑い飯」の哲夫さん(43)。出身地の奈良の歴史や仏教の知識は豊富で著作も多いが、それも納得、かつては売れっ子家庭教師だった。

  ◇  ◇  ◇

 中学3年の結構、ヤンチャな男子の家庭教師してた時ですわ。部屋に行ったら、これ見よがしにたばこを吸ってたんですよ。ボクの顔見て、「ウワッ。バレてもうた」とか、驚いたふりするんやけど、時間的に来るのがわかっとるからね。反抗期やから、イキがってるのを見せたかったんやろね。

 でも、しゃくし定規には怒らんのです。「こら、1本よこせ、こうやって吸うんや。おまえなんかまだまだ甘いんじゃ」言うてね。指に挟むしぐさ、ライターの持ち方も映画ドラマのワンシーンみたいにポーズつけて、吸ってみせたんです。形態模写的なことは得意やったからね。そしたら、目を丸くして見てる。

 そんで、「おい、マネしてみ」と1本渡したらホンマに吸おうとしたんで、さすがに「吸うな、ボケ!」言うてやめさしたけど、一事が万事、一般的な家庭教師の枠からハミ出たタイプで、ハチャメチャやったと思います。

 この写真は、01年にデビューした当時の写真なんですけど、まだ家庭教師もしてまして、髪の毛は茶色に染めてました。

 僕のスタンスは意識的に小学生の低学年ぐらい。教え子が中学生でも高校生でも、会話の中に「ウンコ」「チンチン」を入れて、女の子やとワザと鼻クソつけたりね。

 最初は「なんやねんコイツは……」となるんです。当たり前ですわ。そんな家庭教師、見たことも聞いたこともないからね。

 でも、ナメられないですよ。自分で言うのもなんやけど、教え方がうまいから、わからんかったところがパッと理解できて成績アップ。すると、どんだけアホなこと言うても、それが親しみやすさになる。

 そのうち、親には言えん会話も当たり前にできるようになったりね。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋