AV男優・沢木和也さん死去 日刊ゲンダイに語っていた「がん闘病」とオプジーボ

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 90年代にAV男優としてアダルトビデオの創成期を支えた沢木和也さんが6月19日に死去していたことが分かった。54歳だった。沢木さんの妻が公式ツイッターで報告した。沢木さんは昨年4月に食道と下咽頭(かいんとう)がんを告白し闘病中で、今年に入り治療を断念していた。2020年11月19日付の日刊ゲンダイ連載「独白 愉快な“病人”たち」で、「オプジーボから先の治療をやるつもりはない」と語っていた沢木さん。当時の記事を再掲する。

 ◇  ◇  ◇

 がんがステージ4だと知ったときは、ショックというよりも「やられたな」と思って、まだ中学生の息子の顔を思い浮かべながら「この先のことを考えなきゃいけない」と思った。

「なんかおかしいな」と感じたのは、今年の2月下旬、撮影現場でセリフの語尾がかすれて、うまく声が出なくなったときだった。胸に痛みのようなものもあったので、すぐに近所の病院の呼吸器科を受診して、CT検査で心臓や肺などを調べたんだ。だけどそこでは特に異常がなくて、医師はなぜか「耳鼻科に行け」って言うんだよ。「耳鼻科ってことはないだろう」と思って、行きつけの内科に行って、なんとなく症状を訴えてみたんだ。

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