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東丸貴信東邦大学名誉教授、平成横浜病院健診センター長

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

血液と「貧血」<3>高齢者は食べても鉄欠乏性貧血を起こしやすい

公開日: 更新日:

 貧血について、「二次性(症候性)貧血」についても、少し述べておきましょう。

 何か他の病気が起因して生じる貧血を「二次性貧血」といいます。

 主な原因として、各種がん、慢性感染症(結核、細菌性心内膜炎、骨髄炎など)、腎臓病、肝臓病、脾機能亢進症、甲状腺機能低下症やアジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)などの内分泌性疾患、そして関節リウマチなどの膠原病が挙げられます。

 しかし読者の皆さんはまず高齢者の貧血も知っておく必要があります。

 高齢者は足元が弱くなっており、運動神経も低下しています。そうした高齢者が貧血になると、目まいなどで自宅や路上で転倒するリスクが高くなります。思いがけないケガで膝、腰を痛めかねませんから、高齢者の貧血は要注意なのです。

 しかも高齢者の貧血は、ひとつの原因によるものは少なく、原因が複数あることが多いのです。

 高齢者の貧血は、身体活動性の低下が招くことが多いのですが、この他にも多くの理由があります。

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