著者のコラム一覧
水上健国立病院機構久里浜医療センター内視鏡部長

国立病院機構久里浜医療センター内視鏡部長。便秘や過敏性腸症候群治療の第一人者。自身が開発した無麻酔大腸内視鏡挿入法「浸水法」を活用し「ねじれ腸」「落下腸」という腸管の異常形態を発見した。著書に「快腸大全 便秘外来医が3万人を診てわかった腸の新常識」など。

(1)対策を講じているのに改善しない場合は腸の形に問題あり

公開日: 更新日:

「教科書に載っているような腸の形」とは、大腸の4つの部分「上行結腸」「横行結腸」「下行結腸」「S状結腸」が四角形になっているもの。一方、日本人の腸は、横行結腸と下行結腸のつなぎ目で2つのループができていたり、S状結腸が逆にねじれて大きなループを描いていたりと、分類すら到底不可能な状態でした。

 ただ、後にドイツのハイデルベルク大学へ客員教授として赴任した時、大腸内視鏡を施行した100人のドイツ人の腸は、ほぼ全員が教科書通りでした。考えてみれば、解剖学の教科書を書いたのは欧米人です。だからドイツ人は教科書通りの腸の形をしている。しかし、日本人はそうではなく、腸の形(ねじれ具合)には個人差がある。それが便秘に関係している。

 次回では、ねじれ腸、落下腸について、もっと突っ込んでお話ししましょう。=つづく

【連載】便秘の原因「ねじれ腸」と「落下腸」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い