元慶大生の“就活全敗本”から学ぶ「面接官の心」を掴むコツ
今年からルールが変更された就活戦線。戸惑う大学生も少なくないが、相変わらず就職難の荒波を乗り切るにはどうすればいいのか。
新人作家の小野美由紀さんが今年2月に出版した「傷口から人生。」(幻冬舎文庫)が話題だ。自伝的エッセーで、慶大生でTOEIC950点もあった小野さんの就活の失敗(ナント50社落ちた!)だけでなく、壮絶な半生がつづられている。そんな中に有名おもちゃ会社の就職試験のエピソードが出てきて、この部分がまた読ませるのだ。それは学生6人、面接官2人のグループ面接だった。面接官が聞いたのは最近感動したこと。それぞれがボランティアの体験談などを話す中、眼鏡をかけてオタクみたいな男子学生の番になった。その時の様子がエッセーに出てくる。
〈彼は、ゆっくり、ゆっくりと、一語一語、話していった。『あれ、そういえば、昨日より、少しだけ暖かいぞ。そう思って、ふと、顔を上げたら』 彼はそこで、つい、と顔を上げた。『桜が、咲いていたんです』〉