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【水晶鳥の梅ソースがけ】トゥルッと喉を通る快感

かこい亭(銀座)

 まず、食感に驚く。火を入れた鳥の胸肉にありがちな、パサパサ感が一切ない。軟らかく、そして、ジューシーだ。

 喉越しの良さにもうならされた。トゥルッと滑り込んでくる瞬間は、快感ですらある。どちらも、片栗粉の“仕事”だ。

「関西では、ハモの湯引きに用いられる手法です。いわゆる、水晶づくり。梅のソースも、そこから着想しました。キュウリのスライスと大葉を敷いたお皿に肉を盛り付け、ソースをかける。最後にかつおぶしをパラリ。夏にピッタリでしょ?」

 と、栫山さん。感心するこちらの反応を予想していたかのように、ニヤリとしている。梅のソースがまた秀逸だ。

 種を取った梅干しを包丁で叩き、調味料を入れた鍋に放り込んで、煮詰める。弱火で5分。これをよーく冷やしてかけるだけである。

「ソースは冷凍保存が可能です。カチンコチンに凍ることはなく、シャーベット状になるから使いやすい。必要な分だけスプーンですくって解凍する。多めに作って、豚の冷しゃぶ、シメのソーメンにかけてもうまいですよ」

 驚きの食感と快感を味わおう。

【レシピ】
・鳥の胸肉1枚(250~300グラム)
・片栗粉大さじ3
・キュウリ2分の1本
・大葉3枚
・かつおぶし少々

 皮を取ってスライスした胸肉の両面に片栗粉をしっかりまぶし、沸騰した湯で2~3分ゆでる。冷水にとり、キッチンペーパーで水気を取ったら、冷蔵庫で冷やしておく。

ソース・軟らかい梅干し5個・しょうゆ大さじ1・みりん大さじ3・酒大さじ2

今日の達人 栫山賢一さん

▽かこいやま・けんいち
 鹿児島県出身。高校卒業後、国内外で腕を磨き、35歳で大阪・北新地にシャモ料理店をオープン。瞬く間に人気店となり、15年8月にたったひとりで東京銀座に進出。オーナー、料理人、丁寧な給仕役の“三刀流”で訪れる客の舌と心を満足させている。

▼かこい亭
 祖父直伝の水炊きが自慢。生後10カ月以内の鹿児島産若シャモだけを実に50羽も使って抽出する珠玉の無化調白湯スープは一食の価値がある。中央区銀座7―5―12 ニューギンザビル8号館地下1階 ℡03・6228・5689

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