【鶏とアンチョビーのポテトサラダ】パンチ力抜群でも上品

公開日:  更新日:

かこい亭(銀座)

「米国、豪州と海外をフラフラしていた二十歳のころにレパートリーに加わった一品です。お金がなく、その日暮らしという生活。安くて腹にたまるというだけで、ジャガイモをよく使った。でも、さすがに飽きる。そんなとき、勤め先のイタリアンレストランからアンチョビーを拝借して、これを味付けに使った。作るたびに、元気だけはあり余っていた当時を思い出します」

 そう聞いて、なるほどと思った。味にパンチがある。アンチョビーの塩気とうま味、ジャガイモの甘味を隠し味に使ったニンニクの風味が引き立たせる。

 白ワインをオーダーすると、「白ワインもいいですけど、こっちで試してみてください」と出されたのが、キンキンに冷えた辛口の純米酒だ。

 一口やって、うなった。

「アンチョビーを食べつけていないと、白ワインに合わせたときに、独特の風味を生臭いと感じる方もいると思います。日本酒だとそれがない。うま味を倍加させてくれます」

 おっしゃる通り。若者好みと感じたパンチ力も、日本酒に合わせると上品な後味が口に広がるから不思議だ。この方が雰囲気が出るでしょ? と栫山さんはワイングラスに日本酒をついでくれた。こういう遊びもまた、ツマミの格を上げる。

(来週はオッジ・ダルマットの齊藤誠さん)

【レシピ】
・ジャガイモ      3個
・鶏の胸肉       50グラム
・アンチョビーフィレ4~6枚
・マヨネーズ  大さじ3~4
・オリーブオイル  小さじ1
・塩、ニンニクすりおろし 各少々

①茹でたジャガイモの皮をむいてマッシュする
②皮を取った鶏肉をボイルし、手で割いておく

③ボウルに、包丁でたたいてペースト状にしたアンチョビ、ニンニク、マヨネーズ、オリーブオイル、塩を混ぜてソースを作り、マッシュしたポテトを和える

④皿に盛ったらパセリを振り掛け、バジルの葉を添える

今日の達人 栫山賢一さん

▽かこいやま・けんいち
 鹿児島県出身。高校卒業後、国内外で腕を磨き、35歳で大阪・北新地にシャモ料理店をオープン。瞬く間に人気店となり、15年8月にたったひとりで東京銀座に進出。オーナー、料理人、丁寧な給仕役の“三刀流”で訪れる客の舌と心を満足させている。

▼かこい亭
 祖父直伝の水炊きが自慢。生後10カ月以内の鹿児島産若シャモだけを実に50羽も使って抽出する珠玉の無化調白湯スープは一食の価値がある。中央区銀座7―5―12 ニューギンザビル8号館地下1階 ℡03・6228・5689

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    M4~5級が異例頻発…南海トラフ地震「1~2年後」と専門家

  2. 2

    水道法改正の裏で…民間業者「水を止める」と住民“脅迫”

  3. 3

    「第2の貴ノ岩」の懸念も…貴乃花が置いていった7人の地雷

  4. 4

    今度は雑誌がバカ売れ…女性の圧倒的支持を得た白石麻衣

  5. 5

    志村けんの「酒・カネ・オンナ」68歳の優雅な独身貴族生活

  6. 6

    偶然なのか…「不適切入試」の医学部はなぜかブラック病院

  7. 7

    4K&8Kテレビの選び方は…両方導入したプロが基礎を解説

  8. 8

    家庭内でも孤立…貴乃花が妻と弟子にした“正座説教”1時間

  9. 9

    専門家が指摘…あおり運転は善良なドライバーもやっている

  10. 10

    上沼恵美子で騒ぐ連中の勉強不足…便乗TVもどうかしている

もっと見る