「更年期のせい」はNGワード 不調の妻に治療を勧めるコツ
「もしかして更年期?」――妻の不調にそう思っても、口に出せない夫もいる。都内のIT会社に勤めるAさん(53)もそのひとりだ。
「背中や腕がかゆいと、3歳下の妻が最近よく言うんです。保湿クリームを塗ってもなかなか良くならない。そんな時、たまたま『更年期になると皮膚が乾燥しやすく、かゆみが生じやすい』という記事を読んだんです。更年期の治療で改善するなら妻に勧めたいのですが、気分を害するのではないかと思うと……」
この言葉にうなずくのは、メノポーズ(更年期)カウンセラーで、女性が安心して使える潤滑剤を扱う会社「うるおいヘルスケア」代表の小林ひろみ氏だ。
「『更年期=年を取った』というイメージで相手を傷つける可能性はあり得ます。女性であることを失う気分になる人も少なくないでしょうし、外部からの影響も大きい。更年期の不調を『老化現象』と呼び、『ケアしないと干からびる』なんて極端な言葉を使う本もありますから」