ペンネームに興味示した柴田錬三郎「牛次郎?牛耳ろう?」

公開日: 更新日:

 牛次郎は、もちろんペンネームだ。本名は牛込記。風変わりな「記」という名前は、僧侶につけてもらったもの。弟子が悟ったかどうかを釈迦が判別することに由来するという。

 一方のペンネームは、吉原の客引き、牛太郎(妓夫太郎とも書く)をもじって自らがつけた。

「ポン引きでもないんだけど、もっと上品な、下足番みたいなことをやってる男のことだね。客が来ると下足札の束をカラカラッて回して『お~あ~がり~』って言うんだよ。それが結構、かっこいいんだよ。ただ俺はそこまででもないなってことで次郎。実際、次男だしな」

 このペンネームに興味を示したのが、国民的作家の柴田錬三郎だった。

「柴田さんには、すごくかわいがってもらった。口がきれいな人でね、俺のことを『牛くん』って言うんだよ。言葉遣いが丁寧で、遠くからしゃべり声を聞くだけで『あっ、柴田さんだ』って分かったよ。『牛次郎って耳? 牛耳ろう?』って聞かれたことがあって、『いえ、そんな大それたものじゃないですよ。吉原の……あの牛太郎からです』って答えたら、『そういう根性で書いているなら売れますよ』って言われた。気合を入れたら空回りするだけ、リラックスして書けってアドバイスしてくれたんだな」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡村隆史の結婚秘話「相手はあの子」NSC時代の恩師明かす

  2. 2

    岩隈引退は「第1弾」…巨人の大リストラがついに始まった

  3. 3

    給付金に文句の麻生氏“10万円超”飲食73回の異常な金銭感覚

  4. 4

    岡村隆史“奇跡のV字回復”なのに 新妻をひた隠しにするワケ

  5. 5

    田澤指名漏れの衝撃…背景に米国も呆れたNPBの“島国根性”

  6. 6

    菅首相が所信表明で言い間違い連発…予算委“火だるま”必至

  7. 7

    案里被告を保釈して大丈夫なのか…過去に全裸や救急搬送も

  8. 8

    11月1日廃止されるのは大阪市ではなく民主主義ではないか

  9. 9

    田中みな実“低身長”発言が物議…153cmは女優の武器に?

  10. 10

    転落に巻き添えで女子大生死亡…遺族は補償を受けられるか

もっと見る