話をするとネガティブに感じられる人、そうでない人…「脳の使い方」の圧倒的な違い

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右側を見るとポジティブな気持ちになる?

 また、被験者がネガティブな感情を誘う動画を観て、恐怖心や不快感を表したときには、右半球の前頭葉が活性化したという。

 つまり、右脳の活動が活発になると、人生がモノトーンに見えてしまう。ネガティブなチャンネルに周波数が合い、ネガティブなもの、あるいはネガティブに解釈できそうなものばかり目につくようになる。

 たとえ、すぐそばにポジティブなものがあっても、ネガティブなもののほうが鮮明に見えてしまう。ポジティブなものは目に入らない。そしてソーラーコレクターのスイッチも入らない。お日さまチャンネルの周波数には合わせられないのだ。

 ラジオは、特定の番組に周波数を合わせると、その局の音だけ聞こえて、それに近い周波数の局の音は聞こえない。まさにその状態だ。

 デビッドソンが気づいたことはまだある。言語処理など、おもに左脳がつかさどっている作業を行うと、視線が右に動く。また、何かを想像したり思い浮かべたりするなど、おもに右脳が制御している作業のときは、視線が左に動くという。右側を見るとポジティブな気持ちになるという研究知見もいくつかある。

 どちらかのシステムを起動させたり、制御したりすることは可能だ。他者との接し方によって、どちらかいっぽうのシステムが起動する。

▼レーナ・スコーグホルム
行動科学の研究者。講演家、教育者。年に80回近く講演や講義を行い、スウェーデンで最も人気のある講師100人の1人に選ばれた。温かさとユーモアにあふれる語り口と、明快でわかりやすい解説には定評があり、2021年には、スウェーデンのすぐれた講演者に与えられるStora Talarpriset賞を受賞した。25年にわたり研究を続ける脳科学にもとづいた人づきあいのメソッドは、職場や私生活で今すぐ役立つツールとして、高く評価されている。本書『The Connection Code』(Bemötandekoden:konsten att förstå sig på människor och få ett bättre liv.)は、スウェーデンで発売と同時に売上ランキング上位に入り、ベストセラーとなった。国内外で話題の本となっている。

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