「みやこ湯」のサウナに響く「カン!プシュ~」の金属音、水風呂への導線がナイスですねぇ
“ザ・銭湯”の昭和風情でロケ地にもなった大衆浴場
部屋に入ると、おおっ、天井から床まで茶色く焦げた白木造りがイイですねぇ。なかなかオツな木造にワクワクするぜ。熱源は見えないボナサウナで、上段ストレート、下段Lの字のベンチ下にはボイラーによるスチームが通され、設定は95度前後、定員は8人。
マットを敷いた床板をガタガタと鳴らして上段にどっこいしょすっと、座面のマットがあっても、ちょっとあちー。タオルを敷いて準備万端集中するぞ。
居心地のよい空間は、ジワジワとした湿度がある。壁にかけられた香太クンが鼻を通り抜けると、甘い香りがしますねぇ~。思いっきり吸い込むと、鼻のチクチクも心地よかぁ。
「カン! プシュ~~」と金属音が時々響く中、ジリジリと肌を焼きながらマッタリしようか。余裕をかましていたが、正面の12分計が5分ほど過ぎると、汗ダラッダラ。熱さがグンと増したように感じるのは、気のせいかな。くぅっ、10分はイケると思っていたが、甘かったっス。8分でフラフラと退室すると、目の前が広めの水風呂デス。動線がめっちゃナイスですねぇ。
かけ水で汗を流し、地下水かけ流しの18度に脚を伸ばすと、いつまでもつかっていたいぞ、この水風呂。あまりの気持ちよさに身も心もトロトロっス。
3セット目は何とか10分頑張ったら、アラサーの常連サンに「すごいっスね~」と感心されちゃいました。エヘヘ。水風呂でたっぷり火照りを癒やし、浴場内の椅子でポアポアにととのいました。
パンツ一丁でフロントで缶ビール230円を購入。脱衣場でグビグビグビッと喉を鳴らせば、カハァー、マジでウミャイ。「人気ドラマのロケ地になったおかげで“サウナの聖地”と呼ぶお客さまもいらっしゃいます」と3代目の賢弘さん。昨今の昭和ブームも手伝い、遠方から訪れる人も多いそうで、オススメの大衆浴場でしたぞ。
(イラスト・文=太田由紀)
■「みやこ湯」
(住)東京都板橋区熊野町34-14 1F
(℡)03・3956・0631
(営)15時半~24時
(休)金曜日・第3木曜日