2025年は転換期「経典にも“未来予言”が…」三木大雲住職が読み解く「地震」と「食糧難」

公開日: 更新日:

 さらに1227年の地震の3年後には、大飢饉(寛喜の飢饉)が起こりました。当時の記録には「天下の人種、三分の一を失す」とあり、甚大な被害だったことがわかります。お経には「穀貴(こっき)」と記されており、現代ではすでに葉物野菜や米の価格高騰が始まっています。国際情勢の影響で輸入が滞れば、日本の低い食料自給率では、鎌倉時代と同様の食糧難が3年後に起こる可能性もあると懸念しています。

 それでも私は、人類が「反省すれば危機は回避できる」と考えています。価格の上昇や気候の異常といった現実を前に、自然や他の命との共存を見つめ直すべきときではないでしょうか。仏教には「三精気(さんしょうき)」という教えがあります。大地、人間、仏の教え、三つの生命力が調和してこそ世界は安定するとあります。不安を煽るのではなく、地震予測を“気づき”のきっかけとし、共に生きる道を考える時間にしてほしいですね。

(取材・文=浦上優)
 
  ◇  ◇  ◇

 たつき諒氏の漫画が話題になったのはなぜ?●関連記事【こちらも読む】「2025年7月」に大災難…本当にやってくる? “予言漫画”が80万部突破の大ベストセラーになったわけ…に詳しい。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然