2025年は転換期「経典にも“未来予言”が…」三木大雲住職が読み解く「地震」と「食糧難」
さらに1227年の地震の3年後には、大飢饉(寛喜の飢饉)が起こりました。当時の記録には「天下の人種、三分の一を失す」とあり、甚大な被害だったことがわかります。お経には「穀貴(こっき)」と記されており、現代ではすでに葉物野菜や米の価格高騰が始まっています。国際情勢の影響で輸入が滞れば、日本の低い食料自給率では、鎌倉時代と同様の食糧難が3年後に起こる可能性もあると懸念しています。
それでも私は、人類が「反省すれば危機は回避できる」と考えています。価格の上昇や気候の異常といった現実を前に、自然や他の命との共存を見つめ直すべきときではないでしょうか。仏教には「三精気(さんしょうき)」という教えがあります。大地、人間、仏の教え、三つの生命力が調和してこそ世界は安定するとあります。不安を煽るのではなく、地震予測を“気づき”のきっかけとし、共に生きる道を考える時間にしてほしいですね。
(取材・文=浦上優)
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