【緊急連載#2】重要なのに欠けている「家族再結合」支援
日本の児童福祉制度は長年「保護中心」で発展してきた。児童相談所が目指すのは、まず「安全確保」。最重要任務が「子どもの生命や身体の安全」だからだ。通告を受けたら危険評価し、必要に応じた一時保護に重点を置く。児相は「家族再統合」の支援に十分な人員・制度、時間を割いてこなかった。専門家からは家族再統合に向けた児相の支援は弱いと指摘されている。分離した親子が安全に再び一緒に暮らせるための支援は、児相に最も欠ける視点だ。
家族再統合には、何より長期的な面談、親への心理的支援、生活改善に向けた協力、経過観察、学校や医療など地域社会との連携など、複雑で膨大なコストがかかる。具体的には親の怒り(感情)コントロール、発達障害や精神疾患への医療支援、DV問題や貧困の改善、アルコール依存、孤立などへの専門的介入などが必要となる。効率は悪いものの、本質的な対応だ。親と支援者側の協力関係も不可欠だが、この信頼形成が難しい。欧米では家庭訪問や親教育、地域ソーシャルワーカー、予防支援に対する公的投資が長年行われ、里親支援や家庭復帰プログラム、地域社会による支援が広く根付いている。

















