自動車の増産から見えてくるもの…国際物流の障害消え日経平均株価「3万円のカベ」突破も
サプライチェーン(供給網)の混乱が解消に向かっている。トヨタ自動車は「挽回作戦」と称する増産を開始しているし、ホンダは12月上旬には通常生産に戻るという。
供給網の寸断は半導体をはじめ、部品・部材の調達難、コンテナ不足など国際物流の障害によって引き起こされた。これはコロナ禍によるところが大きい。自動車の増産は、それが解決したことを意味する。
実際、ONE(オーシャンネットワークエクスプレス=日本郵船、商船三井、川崎汽船の3社によるコンテナ事業の統合会社)が発表しているコンテナ運賃指数は落ち着きを取り戻しつつある。
すなわち、コンテナ運賃指数(前年同期比)は今年4~6月期が68.2%上昇、7~9月期が72.3%上昇だったが、10~12月期は28.6%上昇と、急低下に転じる見通しだ。来年1~3月期は8.3%上昇と予想されている。
コンテナ不足は、経済の復調を受けての急激な荷動きの活発化、およびコロナ禍に伴う港湾荷役作業の停滞(人手不足)がもたらしたもの。