絶好調「コメリ」の拡大路線はいつまで続く? “農家のコンビニ”路線で第1四半期の営業利益は6%増
ホームセンター「コメリ」の2026年3月期第1四半期の業績が公表された。売り上げにあたる営業収益は前年比1.7%増の1093億円、営業利益は5.8%増の100億円となった。農業資材の販売が堅調に推移し、6月の高気温や早い梅雨明けもファン付きウエアや除草剤の売り上げ増に貢献した。
同社は1952年に米穀商として創業した。63年からLPガス・石油の販売を開始し、74年に物流事業を始めた。現在の主力であるホームセンター事業には77年に参入している。コメリは91年に100店舗、2001年に500店舗を達成した。その後も成長し続け、22年3月期以降は売上高3700億円台を推移している。今年6月末時点の店舗数は1229である。
「2000年代からホームセンターの市場規模は伸びていないが、コメリは農業や園芸資材に特化して差別化に成功した。JAとも協業し、『農家のコンビニ』と呼ばれている」と小売りに詳しい大学教授は語る。
コメリは金物や農業用品に特化した「ハード&グリーン」店を1983年に開発した。同業態店は現在、1000店舗を超え、全体の約9割を占めている。他社のホームセンターと比較すると培養土や肥料、殺虫剤などの種類が豊富で、米の出荷袋や果物用ネットなど農業用品が目立っている。