著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

東京メトロが株式上場へ 時価総額は1兆円規模の可能性も…実は成長戦略が見えてこない

公開日: 更新日:

 エクイティーストーリー(成長戦略)を果たしてどう描くのか──。東京地下鉄(東京メトロ)の2024年度中の上場が固まった。発行株の53.4%を持つ国と残る46.6%を握る東京都がそれぞれ半分ずつ保有株を売却し東京市場に株式を公開する。

 早ければ今夏にも実現する見通し。上場時の時価総額が1兆円規模になる可能性もある大型案件だが、機関投資家からは「成長戦略が見通しづらい」との指摘も挙がる。

 メトロは1927年開業(上野~浅草間)の銀座線をはじめ9路線を運営し営業キロ数約195キロ。2023年3月期の輸送人員は22億人に迫り、首都圏の大手私鉄各社の2倍以上を誇る。株式公開については国土交通省の交通政策審議会などでその方向性が打ち出され、国の株式売却収入は東日本大震災の復興債償還など震災復興財源に充てることが決まっていたが、新型コロナ禍の影響もあって売却時期が不透明になっていた。

 今回、上場に向けて動き出すのは東京株式市場の好調が続き、メトロの業績も復調しつつあるためだ。21年3月期には529億円の赤字にまで落ち込んだ最終損益は23年3月期には277億円の黒字に転換した。

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