パン・パシフィック・インターナショナルHD(下)ドンキ創業者は23歳の息子にオーナーの座と財産を譲る

公開日: 更新日:

 一代で急成長した企業ほど世代交代が難しい。ディスカウント店、ドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以下PPIH)は、創業者・安田隆夫氏の長男で23歳の裕作氏を取締役にして驚かせた。

 カジュアル衣料「ユニクロ」のファーストリテイリングも、創業家の息子たちが取締役に就いている。創業者である柳井正会長兼社長の長男、次男の2人が2018年に取締役に就任。ただ、柳井氏は息子を社長にしない方針を示した。

■社長ではなくオーナーに

 PPIHも創業家の息子は社長ではなく、業務執行を監視するオーナーになるのだろう。

 もう一つの重要な点は相続問題である。巨万の富を創業家一族が相続するには、莫大な相続税を払う必要がある。そのために、相続した株を売却するケースも目立つ。

 米誌フォーブス「日本の長者番付」(24年版)によると、安田隆夫氏の資産額は9位の41億ドル(約6580億円)。大半が保有するPPIH株の資産額とみられる。相続税の最高税率は55%で、相続税は巨額にのぼる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ