著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

湘南美容外科の親会社が米ナスダックに上場した狙い 創業者・相川佳之氏はシンガポールに転居

公開日: 更新日:

 美容外科の湘南美容クリニックの親会社SBCメディカルグループホールディングスが9月18日、米ナスダック市場への新規株式公開(IPO)をした。日本市場に比べて上場の条件が緩く、流動性の高いナスダックをあえて上場の場に選んだのは同グループの創業者(100%株主)の相川佳之氏だ。

 湘南美容クリニックは2000年3月、相川氏が神奈川県藤沢市に「藤沢院」を個人開業したのが始まり。買収などを通じて日本最大規模の美容医療クリニックへと成長させた。サービス内容も美容整形、医療脱毛、AGA薄毛治療、審美歯科治療にはじまり、不妊治療、レーシック・ICL治療などへ広げている。

 創業者の相川氏は、「ともすれば不透明な美容外科料金をガラス張りにし、ホームページで5万件以上のビフォー・アフター写真を掲載し、担当ドクターごとに見られるようにするなど、患者の不安解消に努めた。アフターケアの面でも、美容外科業界初の保証制度を取り入れ、全ての治療に対して保証書を発行したり、施術後の注意事項や一般的に発生しやすい悩みや不安に対応するメールを、術後それぞれのタイミングに合わせて送る『メールアフターフォローシステム』を業界に先駆けて導入するなど、アイデアマンだ」(大手信用情報機関幹部)という。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  2. 2

    進次郎大臣は連日の視察とTV出演で大ハシャギ…ムチャぶりされる農水省は“ブラック企業化”のお気の毒

  3. 3

    ドン・キホーテが進次郎農相に異例の「直訴」…コメ流通は消費者ファーストではないのか? 識者が解説

  4. 4

    三井化学が石油化学事業を分社化…その先で描くのは過剰な同業他社との再編だ

  5. 5

    大阪万博は値下げ連発で赤字まっしぐら…今度は「駐車場料金」を割引、“後手後手対応”の根本原因とは

  1. 6

    自公政権の無策で失われていく庶民の味…「カレー」「ラーメン」「焼き肉」「洋菓子」「ステーキ」すべて倒産件数最多

  2. 7

    進次郎農相「コメ卸業者が営業利益500%増」発言で飛び交う「価格カルテル」疑惑と「コメの先物取引」で懸念されていたこと

  3. 8

    6月15日に開催G7サミットはトランプ関税で「会議は踊る、されど進まず」状態に

  4. 9

    マツキヨココカラ×コスモス薬品 節約生活の味方ドラッグストア大手を比較

  5. 10

    「プーチン心停止で影武者代行」情報…訪中大失敗のストレス、ロ国内に広がる大統領5選は無理の空気

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも