コンビニ誕生50年超で国内は飽和状態…IT駆使した「激安小型スーパー」がこれからの脅威に
「福岡を中心に45店舗以上を展開中のトライアルGOはセルフレジ導入のほか、商品発注や値下げの自動化などITで効率化し、ほぼ無人に近い状態で運営する一方で安さを追求。買収した西友の店舗で調理した弁当や総菜を安価で提供するなど、食でガチンコ勝負になるため、コンビニにとって脅威になりそうです」(渡辺広明氏)
首都圏出店はこれからだが、トライアルは習志野市で24時間営業の小型スーパー「NEXMART 01 GO」を運営している。入り口すぐのところに安価でボリュームのある弁当や総菜が並べられ、消費期限が近い商品は“自動値下げ対象”と表示され、大幅値下げされる。
実際、平日の早朝に訪れると「三元豚のロースかつ重」や「国産チキンカツサンド」がそれぞれ299円と213円(ともに税込み)に値下げされていたように、物価高の中、消費者にとってありがたいのは価格の安さだ。トライアルGOは同店に近い業態になるとみられている。
「勝負の分かれ目は、首都圏でいかにいい立地を確保できるかだと思います。価格帯は食品スーパーのオーケーあたりがライバルになりますが、安売り競争はいつか限界がきます。人口減少による人手不足で人件費が高騰する中、セルフレジや商品管理などの省力化が進んでいますが、無人に近い状態で果たしてうまく回るのか。本格展開が注目されています」(渡辺広明氏)
新たに登場する激安店は、業界に風穴をあけることになるのか。
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