著者のコラム一覧
森岡英樹経済ジャーナリスト

1957年生まれ。早稲田大学卒業後、 経済記者となる。1997年、米コンサルタント会社「グリニッチ・ アソシエイト」のシニア・リサーチ・アソシエイト。並びに「パラゲイト ・コンサルタンツ」シニア・アドバイザーを兼任。2004年にジャーナリストとして独立。

日産本社ビルを970億円で事実上買収…台湾系自動車部品メーカー「敏実集団」の狙い

公開日: 更新日:

 顧客には、トヨタ、BMW、フォルクスワーゲン、フォード、GM、ロールスロイスなど、世界の大手自動車メーカーが並ぶ。日産もその一社だ。

 フランス北部の車載電池関連産業の集積地「バッテリーバレー」では、日産と資本提携関係にある仏ルノーと23年に合弁で建設したバッテリーケースの生産ライン2本が稼働している。

■1992年発足

 グループの発足は1992年。台湾生まれ、カナダ籍の秦栄華氏が「寧波ミンフ機械有限会社」を設立したのが始まりだ。秦氏は台湾で自動車部品事業を学び、市場の成長性に着目して中国で創業した。グループの母体企業はケイマン諸島で登記され、05年に香港証取に上場している。「設立以来、ミンスはアルミを使ったモノづくりを強みとしてきた。現在でも、アルミを用いた外装部品の売り上げは、グループ全体の約半分を占める主力事業になっている」(市場関係者)という。

 2000年代に入って大手自動車メーカーで電気自動車(EV)の開発が進むと、他サプライヤーに先駆けて、EV部品の研究開発に乗り出した。現在では世界で95車種ほどのEV用バッテリーケースを供給し、世界トップクラスのシェアを誇っている。

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