日産本社ビルを970億円で事実上買収…台湾系自動車部品メーカー「敏実集団」の狙い
経営再建中の日産自動車は6日、グローバル本社ビル(横浜市)を970億円で台湾系の大手自動車部品メーカー、敏実集団(ミンスグループ)が出資するSPC(特別目的会社)に売却すると発表した。
「20年間のセール・アンド・リースバック契約で、引き続き本社として活用し、業務に支障を来すことはない」(日産)としている。得られる資金は「デジタル化や人工知能(AI)導入などの投資に充てる」(日産・エスピノーサ社長)という。
SPCは、米投資ファンドKKR傘下のKJRマネジメント(KJRM)とみずほ不動産投資顧問が組成した私募ファンドで、日産が実施した入札で最も高い金額で応札していた。
日産は、「門構えを見直す」(エスピノーサ氏)をスローガンに、2万人規模の人員削減や世界17工場を10工場に統合するなど、大胆な構造改革を進めている。だが、今期(2026年3月期)の営業損益は2750億円の赤字に転落する見通し。本社売却は窮余の一策であることに変わりはない。
一方、SPCを介して日産本社ビルを事実上、買い取った敏実集団とは、どんな会社なのか。2025年11月現在、アメリカ、メキシコ、フランス、ドイツ、セルビア、タイ、中国、そして日本など世界14カ国に77の工場と事業所、5つの研究開発センターを持ち、2万3000人以上の従業員を抱える自動車外装部品および車体構造部品の世界的なサプライヤーだ。


















