「橋下劇場」が終焉を迎え、維新の会は空中分解

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 橋下徹大阪市長は、ほとんど誰からも相手にされない「出直し市長選」という茶番を演じた揚げ句、それでも懲りずに「大阪都構想を住民投票にかける」と強気の構えを崩していない。しかし、維新の会の中堅国会議員は暗い表情で言う。

「これで橋下さんもオシマイでしょう。そもそも、大阪都というが、“都”という文字が付いているから何だかモノすごい革命的なことが起きるような気にさせられているだけで、実は中身は何も決まっていないし、これから中身を詰めたとしても、実際には実現不可能なんです。私も前から若干疑問を持っていましたが、この本を読んで、ああもうダメだと思いました」

 その本のタイトルは『訣別』。著者は竹山修身・堺市長で、この3月20日に角川書店から発売されたばかりだ。

 竹山は、09年の同市長選に橋下の支援を得て、現職のうえ自民、民主、公明、社民の支援を受けて3選を目指した相手を破って当選し、橋下の連戦連勝「不敗」神話が生まれるきっかけをつくった。その勢いに乗って橋下は翌年4月、大阪都構想を掲げて「大阪維新の会」を結成する。しかし竹山は、大阪市のみならず堺市をも廃止・分割して“都”に組み込まれるという構想には反対だった。なぜなら、大阪府と大阪市の二重行政の無駄を解消しようとする橋下の意図は理解できても、自分が率いる堺市と府との間には二重行政の弊害は何もなかったからだ。それで、竹山が松井一郎府知事に都構想の「堺市へのメリットは?」と問い詰めると、松井は「地下鉄の延伸」と答えて竹山を驚愕(きようがく)させる。そんなことは都構想とは何の関係もない。当然、竹山はその構想にくみせず、中世以来の市民自治の伝統を誇り、なおかつ政令指定都市の中で3番目の健全財政を維持する堺市84万人のアイデンティティーを重んじることを決意する。橋下は「竹山はトチ狂った」と怒り、13年9月の市長選では対抗馬を立ててきたが、竹山は「堺はひとつ」のスローガンを掲げて圧勝し、再選を果たした。橋下神話は堺市で始まり、堺市で終わったのである。

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