高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

掛け声だけのアベノマジックは完全に破綻

公開日: 更新日:

 24日の参院予算委員会の集中審議で、民主党のトップバッターに立った小川敏夫議員が「安倍政権が発足後、今年6月までに勤労者の実質賃金は7.5%下がった」「円安で輸出が増えると言ったが、4半期ごとの貿易収支は一度も黒字になっていない」「『物価目標2%』は1%すら達成されていない」「株価もGPIFや日銀の公的資金で吊り上げているだけ」などの事実を挙げ、「アベノミクスは掛け声だけのアベノマジックだ」と追及した。安倍は質問に正面から答えずに、どうでもいいようなことをダラダラとしゃべって「アベノミクスは着実に成果をあげている」と力説、小川から「総理は自分に都合のいい数字をツマミ食いするのが得意ですね」と皮肉を返されていた。

 偶然ではあるが、ちょうどその頃、安倍答弁をあざ笑うかのように、兜町では株価暴落が始まって、あっという間に前週末に比べ終値895円安の1万8540円まで下落した。25日はさらに733円下げて1万7806円で引け、ニューヨーク、上海、シンガポール、欧州と連鎖する世界同時下落の流れに歯止めがかかる気配はない。マスコミはこれを「中国ショック」などと説明しているが、それはきっかけにすぎない。事の本質は、9月にも実施される可能性のある米連邦準備制度理事会の利上げを前に、米欧日の異常なまでの金融緩和に支えられてきた6年続きの株式バブルというお祭りがとうとう終わって、大調整局面が来るのではないかという不安が、妖怪のように世界を駆け巡り始めていることにある。

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