高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

中国軍の近代化で沖縄の米軍基地は機能不全に

公開日:  更新日:

 このごろ永田町の安保通や軍事専門家の間で話題になっているのが、米ペンタゴンに直結するシンクタンク「ランド研究所」の最新リポート「米中軍事スコアカード」である。台湾海峡と南沙諸島で米中が戦争することを想定して、それぞれの場合に、米中双方の敵基地攻撃、制空権確保、対艦攻撃、宇宙戦、サイバー戦、核兵器などの能力のバランスが96年以降どのように変化してきて、2017年にはどうなりそうかを10項目に分けてスコア化して予測したものだ。

 400ページ近い報告書の結論を簡単にまとめれば、中国軍の目覚ましい近代化によって米軍との力の差は縮まりつつあり、このままでは「米国のアジアにおける支配圏は次第に縮小していくだろう」というのである。

 17年段階で台湾危機が起きた場合、敵基地攻撃力と対艦攻撃力では中国が優勢、制空権確保や空中戦、宇宙戦などでもほぼ拮抗。南沙危機のケースでも敵基地攻撃、対艦攻撃、宇宙戦などで米中が拮抗する。現代の局地戦では航空優勢の確保が致命的だが、その点で中国が対等もしくは優勢になるのは、ミサイルの能力・精度と数量の目覚ましい向上のためで、とりわけ射程800~1000キロのDF16と同2500キロのDF21Cという最新の中距離ミサイルが17年までに合わせて最大で274基、また巡航ミサイルDH10などが最大で1250基、実戦配備されると、中国は緒戦において前者で沖縄・嘉手納基地を(および岩国、三沢、韓国の群山、烏山も?)、後者でグアム・アンダーセン基地を、一斉砲撃するに決まっている。

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