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高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

安倍政権の対中戦略は経済・軍事両面で錯乱している

 上海の株価が暴落すると日本の株価も暴落し、上海が持ち直すと日本も一息ついて2万円台回復というこの1週間ほどの市場の展開は、ほとんどお笑い草である。

 金融大緩和で円安と株高を人工的につくりだして、景気が上向いているかのように錯覚させるアベノミクスの魔法は、本質的・理論的にはとっくに行き詰まっているのだが、それでも株価がつり上がっている間は何とかその幻想を維持することができた。ところが、そういう安倍政権=黒田日銀の狭隘な一国資本主義的な政策発想は、ギリシャの財政破綻とか、中国の株価暴落とかの外的な要因が1つか2つ押し寄せればたちまち破綻してしまう。

 そもそも、15年2月末現在の世界主要証券取引所の株式時価総額は約66兆ドル(約8000兆円)で、そのシェア第1位がニューヨーク証取とナスダックを合わせた米国の27兆ドル(ダントツ1位=シェア41%)なのは当たり前として、第2位は上海と深圳と香港を合わせた広義の中国で10兆ドル(15%)に上る。第3位の日本は4.6兆ドル(7%)で中国の半分にも満たない。昔は米国経済が風邪をひくと日本は肺炎になるといわれたが、今や中国次第でもそうなるのが日本なのである。

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