英国民投票“離脱派”が勝利 いよいよEU崩壊カウントダウン
EU残留か離脱かを問う英国の国民投票は、「離脱派」の勝利に終わった。この結果を受け、欧州各国は大混乱。今後、EU加盟各国に「離脱」の動きが波及する可能性がある――。
開票作業は、日本時間24日午前6時ごろから全国382カ所の開票所で始まり、同午後1時現在、325カ所で開票を終え、離脱派は1409万8653票(51・7%)を獲得、残留派は1316万7856票(48・3%)。投票率は72・1%だった。
開票が進んで離脱の票が多数を占めることが確実となると、各国政府や中央銀行などは対応に追われた。G7の財務相・中央銀行総裁は緊急声明を準備し、事態の沈静化を狙う。
日銀は定例の金融政策決定会合(7月28~29日)を待たずに臨時会合を開いて追加金融緩和を決めるという観測が、市場で流れた。民間の金融機関は英ポンドや米ドルを通常より多く確保し、危機に備えている。
「英国の国民投票が終わっても、EUの火ダネは消えません。むしろ、英国の動きが欧州各国を刺激し、火ダネは大きくなっています。南欧諸国を中心に、EU離脱を求める声は高まるばかりです。EU崩壊のカウントダウンが始まっているのです」(株式評論家の倉多慎之助氏)