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高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

国内の問題山積み 注力すべきは外交よりGDP600兆円の実現

 昨年10~12月期のGDP速報値が発表された。メディアは「4四半期連続のプラス」と好意的に報じていたが、実態は決して褒められたものではない。実質GDPのプラス幅は年率換算で1%。前期比のナマの数字だと、たった0.24%増と、ほぼ横ばいに等しい。

 内需でやや強めの数字が出たのは0.9%増の設備投資くらい。住宅投資は0.2%増と伸びは前期の2.4%増より鈍り、相続税対策の一環で増えた賃貸向けの需要増加も山を越したようだ。

 目も当てられないのは個人消費で、前期比0.01%減だ。経済成長を引っ張るエンジン役が、いかに国内から失われてしまったか。実によく分かる統計となった。

 詰まるところ、GDPがプラスを何とか維持できたのは、2.6%増と2四半期連続のプラスだった輸出のおかげ。その状況も米国のトランプ政権の出現により、先行きの不透明感は増すばかり。トップ会談で安倍首相が仲良くなったとはいえ、暗雲が晴れたわけではない。

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