高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

「解散権制約」議論は自民党内に広がる“安倍包囲網”か

公開日:

 10日付毎日新聞第2面の「自民内『解散権制約を』/改憲論議で浮上」という記事にはいささか驚いた。周知のように、憲法には総理大臣に「解散権」があるとは一言も書いていない。第69条で内閣が不信任とされた場合に10日以内に衆院を解散するか総辞職するかしなければならないと規定されていて、この場合の解散は内閣の義務であって権利ではない。

 ところが他方、第7条で天皇が「内閣の助言と承認により」行う「国事行為」を列記した中に「衆議院を解散すること」と書かれているために、これを歪曲解釈して、内閣の長たる総理大臣が解散したいと思えばいつでも、そのように「助言と承認」を天皇に与えて解散することができるという前例を、第3次吉田内閣が1952年8月の「抜き打ち解散」の時に編み出した。

 以来、首相は好きな時に解散ができるということで「伝家の宝刀」だとか「総理の専権事項」だとかいわれてきた。解散権の制約とは、この7条の歪曲による勝手な解散をできないようにするということである。

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