10年前の議事録で判明 現在の日銀政策決定会合の体たらく

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 日銀は2008年1~6月の金融政策決定会合の議事録を公表した。ちょうど、08年9月のリーマン・ショックの前夜。過熱する世界経済の一方で、サブプライム問題なども深刻化していた微妙な時期だ。結果的に、この時の会合では直後の金融危機を読めなかったわけだが、カンカンガクガク議論していた様子が読み取れる。今の黒田総裁率いる金融政策決定会合とはえらい違いである。

 決定会合の主な意見や議事要旨はすみやかに出されるが、詳細な議事録は、10年後に半年分ごと、年2回に分けて公表される。

 ITバブル崩壊後立ち直った日本経済は、02年2月から08年2月まで、戦後最長の景気回復局面にあった。一方で、07年夏から、米国の低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」の問題も深刻化し、陰りも見え始めていた。

 6月会合の議事録では、白川方明総裁が「たぶん最悪期は去った」との見方を示すと、「突然の破綻が2個、3個出てくるとかなり大きなことになる」(西村清彦副総裁)、「言い切るだけの根拠は乏しい」(水野温氏審議委員)など異論が相次ぎ、紛糾。世界的なインフレ圧力と景気減速への懸念のはざまで、結局は現状維持政策に落ち着く。このため、金融危機対応が後手になってしまうのだが、結論に導くまでの議論は大いに読みごたえがある。

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