4-6月期GDPが浮き彫りにしたデフレ脱却の掛け声倒れ
今年4~6月期のGDP速報値が発表された。実質で前期比0.5%増、年率換算では1.9%増。2四半期ぶりのマイナス脱却に、茂木敏充経済再生相が「景気は緩やかに回復している」とコメントするなど政府与党は大ハシャギだが、はたして浮かれている場合なのか。
前期比ではなく、前年同期比で見ると、4~6月期は1%増。昨年の4~6月期は前年同期比1.6%増で以下、7~9月期は2%増、10~12月期は2%増、今年1~3月期は1%増と横ばいというよりも、むしろ昨年に比べて経済成長は伸び悩んでいる。
GDPの6割を占める個人消費も前期比で見れば、4~6月期は0.7%増だが、前年同期比は0.2%増にとどまる。昨年の4~6月期は前年同期比1.8%増、7~9月期は0.6%増、10~12月期は1.0%増、今年1~3月期は0.1%増と、むしろ消費は昨年に比べてヘタってきている。景気を力強く引っ張っているとは言い難いのが実情だ。