安井裕司
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安井裕司日本経済大学教授

1970年、栃木県生まれ。法大社会学部卒、バーミンガム大学国際政治学部博士課程修了、国際政治学博士。2013年から現職。14年以降、神戸ユネスコ協会理事としてカンボジア、ネパール、モンゴルなどで留学生とともにボランティア活動に従事し、フィールドワークを実施。日本経済大学教授。

【ベトナム編・下】金の卵の「卵」たちの日本人気の理由は

公開日: 更新日:

 今月から可能となった外国人の単純労働者の受け入れ。送り込む側のベトナムの国際空港での光景は、まるで高度成長期の「金の卵」たちの国際版のようだった。

 首都ハノイから車で1時間半ほどのハイズオン市の公立高校を訪れると、全校生徒が歓声で迎えてくれた。そして、ほとんどの学生は、あいさつ程度の日本語を話せた。ある学生は、私に日本語が話せると言って近づいてきて、いきなり「ごめんなさい」と頭を下げて笑っていた。

 多少困惑しながら、校長に話を聞くと、同校では卒業生(1学年の学生数は約300人)の3割が留学生、もしくは実習生として日本に行くという。それ故、日本語は授業で教えていないが、自分で少し勉強している学生が多いとのことだった。

 学生たちは「金の卵」のさらに「卵」のような存在だが、なぜこれほど、日本はベトナムの若者に人気があるのだろうか。

 同校の卒業生で現在、日本に留学中のAさんは、近くに日系企業も多数進出しているタンチョン工業団地があり、日本が身近であることが第一の理由であると語る。

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