姫田小夏
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姫田小夏ジャーナリスト

ひめだ・こなつ 上海財経大学公共経済管理学院・行政管理学修士(MPA)。中国ウオッチは25年超、うち約15年を上海で過ごす。中国、アジアを現地取材、日本でも各地を回りインバウンドがもたらす変化を追う。著書に「インバウンドの罠」(時事通信出版局)他。「ダイヤモンド・オンライン」などでコラムを連載中。アジア・ビズ・フォーラム主宰。

脆弱すぎる日本の危機管理 地図データ中国転売事件で露呈

公開日: 更新日:

 大阪に住んで三十数年の中国人実業家Jさんは、日本の“脇の甘さ”にいつもハラハラしている。昭和末期からの「良き日本」を知るだけに、「今の日本は見ていられないです」と気を揉む日々だ。

 そのJさんが「これはアカン!」と思ったのが、3D地図データの中国転売だ。先月8日、NTT空間情報から購入した高精度の地図データを、埼玉県の日本国籍を持つ中国人が、中国で転売し、詐欺容疑で警視庁公安部に書類送検される事件があった。

 Jさんは「国家の安全に関わる地図データなのに、日本では民間事業者が普通に流通させているのか」と改めて驚く一方で、「中国では国が厳重に管理している」と言う。中国では、民間事業者が製図して外部に提供する場合は、国の測量機関の承認を受けなければならない。

 日本では民間事業者が作成し販売することに何ら規制はない。しかも、ゼンリンの住宅地図のように、地図情報の上に個人名までプロットされるのは、「諸外国と比べても極めて珍しい事例」(国土地理院)だ。ちなみに、詳細のわかる大縮尺の地図を民間事業者が作成・提供することも諸外国では一般的ではない。

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