データ8週間バックアップ「桜を見る会」の露骨な隠蔽工作
「予定通り廃棄したもので、野党議員からの資料要求とは全く無関係」
「桜を見る会」の招待者名簿廃棄について、2日の参院本会議でこう断言した安倍首相。菅官房長官は安倍首相の答弁について「さまざまな質問に丁寧に答えた」と評価したが、とんでもない。説明を精査すると露骨な隠蔽工作が透けて見えるからだ。
内閣府によると、「桜を見る会」の電子データは、紙を廃棄した5月9日の前後、同7~9日に削除された。共産党の宮本徹衆院議員が「桜を見る会」に関する資料を要求したのと同時期だったため、「わざとではないか」と問題視されている。
安倍首相は本会議で隠蔽の意図を否定。内閣府に導入されているデータ管理システム「シンクライアント方式」を理由に「バックアップの保存期間を終えた後のデータは復元不可能」と明言した。
だが、「シンクライアント方式」のバックアップ期間は最大で8週間。つまり、宮本氏が資料を要求した時点ではバックアップデータが残っていたのだ。にもかかわらず、内閣府は5月21日に衆院財務金融委員会で「(桜を見る会の)資料が残っていない」とスットボケ、招待者名簿について「もう既に開催が終わったので破棄した」と、まだ存在していた資料を「ない」と言い張っていたのだから悪質だ。