カジノ業者のメディア対策じわり 神奈川新聞に4面全面広告
3月13日の「神奈川新聞」朝刊に、カジノ業者らの全面広告(15段)が4面にわたり掲載された。神奈川新聞は、日本で最もカジノ誘致で注目される横浜市に本社を構える地元有力紙だ。
広告は1カ月以上前の1月29日、30日に開催された「第1回横浜統合型リゾート産業展」の報告という体裁で、メルコリゾーツ&エンターテインメント、セガサミーホールディングス、ラスベガス・サンズ、ウィン・リゾーツらゲーミング(カジノ、オペレーター)業者の紹介記事に加え、梓設計、大林組、鹿島、清水建設、大成建設ら日本の建設業者が社名を添えた。こう言ってはなんだが、読者はたいして目もくれないような紙面だろうが、単価の高い4色(カラー)を含む全面広告は新聞社とって1000万円近くの収益を生んだと考えられ、このご時世、実にありがたいものだったろう。
今回の広告を見て、神奈川新聞の記者は驚いたという。
「そんな量の広告って、これまでないんじゃないかな。しかもカラー広告もあるでしょう。ずいぶん打ち込んできたなあ、と。社のアンケート調査では横浜市民はカジノ反対が多数という結果なのだから、もっと旗幟鮮明にすればいいと思うんです。しかし横浜の経済界が賛成ということもあるのか、あわよくば、わが社もというのがあるのか。どっちつかずでいまだに態度がはっきりしないんです」