SNSにあふれる勧誘 ベトナム人を犯罪に引き込む厳しい現実
実習生や留学生の増加によって、在留ベトナム人の数は41万人を超えるまでになった。7年間でざっと8倍である。それに伴い増えているのが犯罪だ。
警察庁によれば、2019年のベトナム人の検挙件数は6040件。国籍別でトップとなった17年から約900件増えた。在留外国人の14%を占めるベトナム人が、全体の35%もの犯罪を起こしているのだ。万引では3件に2件、窃盗は半数近くがベトナム人の犯行である。ちなみに在留中国人の数はベトナム人の2倍近いが、検挙件数は1500件以上も少ない。
外国人の総検挙件数は前年から約1000件増加し、1万7260件だった。近年、日本で暮らす外国人は増え続けているが、犯罪はピーク時の05年の3分の1程度。つまり人数と犯罪件数に因果関係はない。ただし、ベトナム人など特定の国の出身者に限って法を犯す人が目立つのだ。
検挙されたベトナム人の在留資格は、「実習」が43%、「留学」が34%に上った。ベトナム出身の実習生は22万人、留学生は8万人だ。両者には共通点がある。ともに多額の借金を背負い来日していることだ。