大阪はコロナ死亡者急増で危機的状況に…ペースは7月の9倍
重症者が全国最多の大阪府でここ数日、死者が急増し、深刻な事態になっている。7月にわずか4人だった死者数は、8月21日までにすでに38人と9倍以上に膨れ上がり、17日からの5日間で22人の死亡が確認されている。このペースでいくと、ひと月に100人以上が亡くなることになる。
大阪のコロナ死の増え方は、東京と比べても異様だ。東京都の死者数も7月は7人で今月は18人と約2・5倍に増えているが、大阪府はその比ではない。大阪の場合、死者の増え方が重症者の増加の割合と比べても大きい。これだけ死者数が多いのは、医療体制が逼迫している可能性がある。
感染の広がりは、府の「想定」をはるかに超えている。府は新規感染者数のピークを「1日当たり130人」と想定しているが、19日には東京を抜いて全国最多の187人に達するなど、今月21日間で17回も指標を超えている。8月7日には255人の感染が確認され、今月の1日当たりの平均感染者数は168人になっている。
19日の大阪府の対策本部会議では「感染者がこのまま200人前後で推移すると、重症者数が増え、9月上旬には確保した病床数では足らなくなる」という試算が示された。病床が不足すれば医療体制が崩壊し、死亡者はさらに増加する。