著者のコラム一覧

保阪正康作家

１９３９年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。２００４年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史　縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く歴史が暗転するとき』（講談社）として好評発売中。

保阪正康日本史縦横無尽

放射線被曝のイワノフを救ったのは飲酒だったという結論

公開日：2021/07/23 17:00　更新日：2021/07/23 17:00

原爆が投下された長崎市（Ｃ）World History Archive／ニューズコム／共同通信イメージズ

　２人のソ連大使館の館員が広島、長崎でほぼ同じ日程で同じ行動をし、１人は東京に戻るや体調を崩し、すぐにモスクワに戻されて治療にあたっている。当時、その症状は不明であったが、のちに放射線被曝による体調の悪化だとされた。

　１９９０年代の初め、私はこの２人の諜報員のうち１人はモ…

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