国際問題に足を踏み入れたダークヒーロー│「フィクサー」真山仁著
「フィクサー」真山仁著
主人公は、スキャンダルをもみ消すことが仕事の「フィクサー」である伊達正義。人に知られてはまずい秘密やトラブルを抱えたセレブや政治家が、伊達の元に駆け込んで来る。ある日、国立競技場でのサッカー日本代表のテストマッチの最中、ロシア人とユーラシア人との間で乱闘が勃発し、死傷者が出た。亡くなったのはロシア領事の子息で、被疑者はユーラシア共和国からの準難民。乱闘動画がSNSで拡散される中、ロシアの侵攻によりユーラシアから避難してきた人たちを避難民として受け入れる政策を進めてきた斯波宗典外務大臣は、この騒ぎの早期収束を伊達に依頼する。
一方、ある売春問題を追っていた週刊文潮の事件記者・狩野美穂は、情報提供者と会う約束で待ちぼうけをくらっている最中、デスクからの連絡を受けて記者会見場に向かうと、伊達の姿を目撃する。せっかく掴んだネタを何度も伊達に潰されたことがある狩野は、彼の様子をうかがうのだが……。
「ハゲタカ」シリーズで人気の著者による、世の中の裏で活躍するダークヒーロー小説。国際問題も絡むスケールの大きさに圧倒される。
(角川春樹事務所 2310円)



















