インフレ抑制に手をこまねく植田日銀…「年内利上げ」シフトのドッチラケ
「持ち直しの動きがみられる」──。内閣府は29日発表した10月の「消費動向調査」で、基調判断を据え置いた。しかし、今後半年間の暮らし向きに関する意識を示す「消費者態度指数」は持ち直すどころか、前月比0.4ポイントのマイナス。2カ月連続で下落した。
高市首相は口を開けば「強い経済の実現」と繰り返すが、GDPの半分を占める個人消費は落ち込んだまま。消費者態度指数を構成する「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」の4項目は7カ月ぶりに軒並み悪化した。
総務省の家計調査(8月)でも、2人以上世帯の消費支出は前年同月比3.1%減と、9カ月連続のマイナス。日銀の8月の消費活動指数も前月比0.8%低下した。購買力は下がりっ放しだ。
4年も続くインフレに家計がむしばまれているのに、「物価の番人」である日銀は完全に後手後手だ。きょう(30日)の金融政策決定会合で追加利上げを見送り、政策金利を現状の1.25%に据え置いた。
「いくら高市政権が利上げに慎重とはいえ、米国から『日本はリフレ政策やめろ』と注文を付けられている状況を考えれば、日銀にとって今会合はむしろ利上げするチャンスでした。しかし、利上げによって株価急落や急激な円高につながるリスクに、植田総裁は腰が引けてしまったのでしょう。マーケットも早々に『連続利上げはない』と踏んで、利上げを織り込めなかった面もあります。日銀は基調物価が2%を超えて上振れするリスクを警戒する一方、中立金利よりも低い政策金利を維持するという政策的な矛盾を抱えています」(経済評論家・斎藤満氏)


















