“妄想センセー”鈴木馨祐議員を待つ厳しい選挙戦 自民裏金事件を政局話に矮小化する姑息

公開日: 更新日:

 福田内閣で文科相を務めた鈴木恒夫元衆院議員の引退に伴い、09年の衆院選では神奈川7区から出馬するも落選。12年の総選挙で同区から国政復帰して以降、当選を重ねている。通算5期目の中堅だが、失言で炎上するまで決して目立つ存在ではなかった。

「優秀かつ真面目で人当たりも良いけれど、正直にモノを言ってしまうのが玉にキズ。よく地元のイベントに顔を出しているけれど、人との付き合い方が不器用というか、足元を固めるのが苦手というか。元財務官僚だし、プライドもあるのか、『支援してもらうのが当たり前』と思っているのかもしれません。このまま期数を重ねて将来は総理や大臣にまで上り詰めて欲しいけど、前回21年の総選挙では立憲民主党中谷一馬衆院議員にギリギリ4000票差まで追い上げられたので、次回選挙は厳しい戦いを強いられるんじゃないか」(地元関係者)

 輝かしいエリート街道と裏腹に、政治家生活は順風満帆とは言い難いようだ。別の関係者も「5期目ともなれば、入閣予備軍だが足元は決して盤石ではない」と言う。

 そんな鈴木氏のお気に入りのフレーズは「国益」。自身のXに〈国益のために全力を尽くします〉〈我が国の国益に貢献すべく〉などと投稿し、国会質疑では36回も「国益」を使っている。そんなに国益が大切なら、税金が原資の官房機密費の使途にメスを入れたり、裏金事件の実態を明らかにしたり、妄言を吐く前にやるべきことが山ほどあるはずだ。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  2. 2

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 3

    日中対立「トランプ助言」を政府が全否定のナゼ…米紙WSJ報道に異常なまでに過敏に

  4. 4

    「おこめ券」に農水省イケイケも…大阪・交野市長「配らない」宣言、全国自治体も困惑ですでに破綻

  5. 5

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  1. 6

    東京3、大阪2…定数削減「試算」に自民党内は大モメ!「10増10減」仕切った森山裕前幹事長も苦言呈す

  2. 7

    狭まる「高市包囲網」…中国の露骨な“欧米巻き込み”で日中の緊張関係に出口なし

  3. 8

    全面切り替えでトラブル続き混乱拡大…それでも厚労省「マイナ保険証メリット周知」の笑止

  4. 9

    “辞め自民”和田政宗氏やっぱりの参政党入りに「何がしたいのか?」の声…宮城県知事選に敗れ離党

  5. 10

    自民党の支持率急騰で早期解散説が再浮上…永田町で囁かれるのは「来年1月7日解散→2月1日投開票」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾