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ラサール石井参議院議員

1955年生まれ。大阪市出身。渡辺正行、小宮孝泰と結成したお笑いトリオ「コント赤信号」で人気に。声優、俳優、司会者、脚本家、演出家、コラムニストとして活躍。第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。2025年、参院選に社民党から立候補し当選。副党首に就任。

戒厳令下でも機能した韓国の司法・行政の分離。日本で同じことが起きたら…

公開日: 更新日:

 これは軍隊もこの戒厳令に疑問を持ち、わざと鈍い行動をとったのではないだろうか。

 尹大統領が何を考えていたのかいまだにわからないが、野党が北朝鮮と通じ選挙でも不正をしたと、ネトウヨ系のSNS情報を本気で信じていたのではないかという報道もある。

 SNSと選挙。最近この話ばかりだ。トランプに不正選挙とあおられた市民が議会を襲撃し、兵庫県知事選では不信任で失職した斎藤氏がまさかの復活。

 韓国では陰謀論が負け、米では一度負け復活し、兵庫では陰謀論が勝利した(立花孝志氏がパワハラはなかったというのは嘘だったと断言した)。「自ら情報を取りに行く時代」というが、SNSに送り込まれる情報をみんなだらだら見ているだけではないのか。

 検察のトップだった尹氏を今や検察が内乱容疑で捜査している。韓国は司法と行政がしっかり分離している。ここが日本との大きな違いだ。同じことが起きても、日本では司法が動かないだろう。そもそも国会前にあれほどの人が集まらないだろう。日本人には長年にわたって「長い物には巻かれろ」という言葉が染み付いているからだ。

 戒厳令下では主要な政治家や政権批判のYouTuberらを逮捕する動きもあったという。日本なら日刊ゲンダイが封鎖され、私は逮捕されていたかも知れない。それでも言おう、「長いものには噛みつけ」と。

【連載】ラサール石井 東憤西笑

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