マスク氏が中国と“曲芸外交”? 2人の狙いは米国と世界をワンマン経営下の株式会社化すること

公開日: 更新日:

 トランプが貿易や関税問題で中国とがっぷり四つの闘いに臨む裏で、マスクが中国首脳部と落としどころを探るといった曲芸外交も可能だ。利益とXの発言力を武器に、ロシアや欧州主要国とも渡り合える。

 政府の役職と自分のビジネスで利益相反の恐れがあるマスクには、会社経営から一時手を引くべきだとの意見も米国内に強い。しかし、第1期政権時に家族の企業グループが経営するワシントンのホテルに海外の要人を泊まらせて、荒稼ぎしたトランプが気にとめるはずがない。

 テスラの株価はトランプが勝利した後、2週間に40%近く上昇した。政治とビジネスの垣根がかつてなく曖昧な異形の政治形態が第2次トランプ政権だ。

 すべてをワンマン経営下の株式会社化するのが狙いの2人にとって、国民は政府として奉仕する対象ではなく社員。グリーンランドへの恫喝やカナダへの傍若無人な発言からも分かるように、同盟国ですら関連会社のような存在なのだ。

 分断と排除の政治と外交は続く。意に沿わず、利益をもたらさない相手にトランプとマスクは叫ぶだろう。

「おまえはクビだ」 (敬称略=つづく)

▽半沢隆実(はんざわ・たかみ) 1988年共同通信社入社。社会部記者を経てカイロ特派員、パレスチナ紛争、イラク戦争、アフガニスタンなどを取材。ロサンゼルス、ロンドン、ワシントンの各支局長を経て特別編集委員。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  2. 2

    視聴率の取れない枠にハマった和久田麻由子アナの不運 与えられているのは「誰でもできる役割」のみ

  3. 3

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  4. 4

    嵐が去る前に思い出す…あの頃の「松本潤」と「大野智」

  5. 5

    田中将大が楽天を去った本当の理由…退団から巨人移籍までに俺とした“3度の電話”の中身

  1. 6

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 7

    あのちゃん追い風だった女優業に暗雲の炎上!「嫌いな芸能人」発言で反撃される痛恨

  3. 8

    高市首相応援議連「国力研究会」発足 “大政翼賛会”に入会しなかった70人と主な議員の名前

  4. 9

    巨人“育成の星”のアクシデントに阿部監督は顔面硬直、原辰徳氏は絶句…桑田真澄氏の懸念が現実に

  5. 10

    出口夏希の“男選び”がもたらす影響…伊藤健太郎との熱愛報道と旧ジャニファンが落ち込む意外