「トランプ劇場」第2幕…軍事力で領土を脅し取る歴史の亡霊「帝国主義」がよみがえる

公開日: 更新日:

「トランプ劇場」第2幕が、20日の米大統領就任式で始まる。就任前に突然、他国領土を要求し世界の“株式会社化”を夢見る。国内では反対勢力への復讐を準備中だ。ドナルド・トランプの暴走はどこへ向かうのか。

  ◇  ◇  ◇

 トランプ外交による波乱は予想されてきた。だが、就任を約2週間後に控えた7日の記者会見は、常軌を逸していた。武力をちらつかせ「グリーンランドが欲しい」と言い出したのだ。

 北極に近い世界最大の島、グリーンランドは、れっきとしたデンマーク自治領だ。その領土をトランプは「売れ」と要求。デンマークが拒否すれば、高関税導入に加え、軍による圧力を「排除しない」と明言した。その目は真剣だった。

 虚実取り交ぜ相手を混乱させて妥協を迫るのは彼の常套手段だ。本当は島の豊富な地下資源開発権や、地球温暖化で海路が開かれた北極海の支配、または、島にある米軍基地の費用負担が目的かもしれない。

 敵対するロシアに近い要衝の島に米国が食指を動かしたのは初めてではない。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    横綱・大の里まさかの千秋楽負傷休場に角界から非難の嵐…八角理事長は「遺憾」、舞の海氏も「私なら出場」

  3. 3

    2026年大学入試はどうなる? 注目は公立の長野大と福井県立大、私立は立教大学環境学部

  4. 4

    東山紀之「芸能界復帰」へカウントダウン着々…近影ショットを布石に、スマイル社社長業務の終了発表か

  5. 5

    「総理に失礼だ!」と小池都知事が大炎上…高市首相“45度お辞儀”に“5度の会釈”で対応したワケ

  1. 6

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  2. 7

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  3. 8

    義ノ富士が速攻相撲で横綱・大の里から金星! 学生相撲時代のライバルに送った痛烈メッセージ

  4. 9

    同じマンションで生活を…海老蔵&米倉涼子に復縁の可能性

  5. 10

    独立に成功した「新しい地図」3人を待つ課題…“事務所を出ない”理由を明かした木村拓哉の選択