無敵の大統領がまき散らす陰謀論という“毒薬”…米国はいずれ、我々が知る国ではなくなるかもしれない

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 前回2020年の大統領選での敗北を否定したドナルド・トランプがまき散らした陰謀論は、米国社会が飲み込んだ“毒薬”だ。副作用は米国の民主主義をむしばみ続けている。

 共和党候補だったトランプは当時、民主党のジョー・バイデンに敗北したが「民主党による大規模不正があった」とデタラメな主張を展開。これを信じ込んだトランプ支持者らは、21年1月6日、バイデンの勝利認定を阻止するため、ワシントンにある連邦議会を襲撃した。

 警備部隊と衝突し、警察官1人を含む5人が死亡した。事件後1500人以上が訴追され、「死に物狂いで戦うぞ」と議会に向かうよう扇動したトランプも起訴された。以来トランプは一貫して公に負けを認めていない。

 権力者にとって陰謀論ほど便利なものはない。都合の悪い事実は「これは陰謀だ」とラベルを貼った分厚いゴミ袋に入れてしまえばいい。後はうそとはったりが効果を発揮する。

 トランプは今回の選挙で不法移民に甘い民主党を攻撃するため「移民は住宅地からネコとイヌを盗んで食べている」と根拠なく放言、反移民感情が強い支持基盤固めに利用した。

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