マスク氏が中国と“曲芸外交”? 2人の狙いは米国と世界をワンマン経営下の株式会社化すること

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 米大統領ドナルド・トランプが手にしているのは、世界で最も高価な“もろ刃の剣”だ。剣の名前はイーロン・マスク。実業家にして大富豪、そして側近の中で、最もトランプへの影響力が強いと目されている。

 マスクはトランプ政権の目玉となる新設の「政府効率化省」のトップに就任する。同省の目的は規制撤廃や行政の縮小、当初掲げたのは年5000億ドル以上の歳出カットだった。円換算すると約80兆円で、日本の2024年度歳出総額が112兆円であることを考えれば、途方もない額となる。

 ツイッター(現X)買収時に約8割の社員解雇に踏み切った経験があるマスクは、規制撤廃に伴い不要となった官僚の民間転職を支援すると主張。公務員の大量解雇を、議会を通さずに大統領令で断行するというから恐ろしい。

 真っ先に標的にされるのは、トランプの共和党保守派が「社会主義政策だ」と目の敵にする福祉・医療保険サービス部門だろう。

 一方、本来の管轄ではない外交分野で、期待が持てる。何より富とコネクションが強みだ。マスクが率いる電気自動車(EV)メーカー「テスラ」は、最大規模の工場が中国の上海市にある。工場設立は上海市のトップを務めていた現在の中国首相、李強と緊密に協力し実現、2人は個人的な親交がある。

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