子ども家庭庁「解体論」の必然…25年度予算は農水省の約3倍も、AIシステム導入断念で血税10億円がパー

公開日: 更新日:

 これでは「解体論」が浮上するのも無理はないだろう。

 子ども家庭庁が児童相談所(児相)の職員を補助する目的で検討してきたAI(人工知能)を利用したシステムの導入を見送ると読売新聞が報じた。

 虐待が疑われる児童を児相に一時保護する際、最終判断を下す職員を補助する役割を期待したものの、AIは虐待の判断になじまず、実用化が難しいと判断したという。

 近年、注目されている生成AIを巡っても、利用者が適切かつ正確な回答を得るためにはプロンプト(質問や指示)が重要だ。その意味では、家族関係や家庭環境など背景が多岐にわたる虐待などの複雑な課題に関する利用については慎重さが求められるのは言うまでもない。

 現場や職員の誤った判断を避けるためにも導入見送りはやむを得ないとはいえ、2021年度から進めてきた開発費は約10億円。多額の血税支出の観点から言えば、もう少し早い時点で判断できなかったのだろうか。

■血税をズルズルと無駄遣いするのは止めてほしいというのが庶民の願い

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