出生数70万人割れ…少子化に歯止めをかけるカギは「地方の若年女性」が握る 識者が指摘

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「2030年代に入るまでのこれからの6~7年が、少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンス」。政府は昨年3月末、22年の出生数80万人割れの衝撃から「こども・子育て政策の強化について(試案)」でこう危機感を述べた。

 厚生労働省が11月5日公表した人口動態統計(概数)によると今年上半期(1~6月)の日本人の子供の出生数は32万9998人と前年同期比6.3%の減。このペースで進むと今年1年間に生まれる日本人の子供は70万人を割り込む公算となる。100万人を割った16年からわずか8年余りで約30万人が減ったことになる。

 政府は過去30年にわたり少子化対策に取り組んできた。「異次元の少子化対策」等の経済支援で出生率の引き上げを目指してきたが効果は上がらず、少子化は政府の予想を上回る加速度的なスピードで進んでいるのである。

 人口動態統計を見ると少子化の大きな要因となる婚姻数は、47万4741組(11月公表23年確定値)と戦後初めて50万件を割り込んだ。人口戦略会議(議長三村明夫、副議長増田寛也)は今年4月に50年までに20~39歳の女性人口が半数以下になる自治体が全国744に上ると発表している。中央大学教授で内閣府男女共同参画会議専門委員の山田昌弘氏がこう述べる。

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